しっかりとした体格で、美しい被毛を持つ『ノルウェージャンフォレストキャット』。
性格が温厚で人慣れしやすいことから、飼育しやすい猫種の一つです。そんなノルウェージャンフォレストキャットが健康的に過ごすためには、食事管理がとても重要です。
この記事では、ノルウェージャンフォレストキャットを10年飼育している私が、適切な食事量や回数をお伝えしています。
おすすめのキャットフードも紹介していますので、「愛猫といつまでも健康的に過ごしたいな!」という飼い主さんは、ぜひ読んでみてくださいね。
ノルウェージャンフォレストキャットの食事量とは?
ノルウェージャンフォレストキャットは、からだが大きいことが特徴の猫種です。
成猫の平均体重は、オスで4.5~7.0kgほど、メスで3.5~5.5kgほどあります。
オスはメスよりも大きく成長し、10kgを超える子も存在します。
大型のからだにもかかわらず、運動が大好きで、とても活発なネコちゃんが多くいます。
それゆえ、食事量の管理がとても重要です。
一般的に、猫が1日に必要なカロリー量(DER)には、以下の計算式があります。
1日あたりのエネルギー要求量(DER)=安静時のエネルギー要求量(RER)×活動係数
RER(単位:kcal)は、猫が何もせずにじっとしているだけで消費するエネルギー量のことで、体重⁰・⁷⁵×70(簡易式として、体重(kg)×30+70)として計算をします。
DERは、RERに『活動係数』という年齢や運動量、去勢や避妊手術の有無などを考慮した係数をかけて算出します。
活動係数 | |
成長期 | 2.5(または自由に食べさせる) |
成猫期 去勢・避妊済み | 1.2 |
成猫期 未去勢・未避妊 | 1.4 |
活発な成猫 | 1.6 |
肥満傾向 | 1.0 |
減量中 | 0.8 |
妊娠中 | 2.0 |
授乳中 | 2.0~6.0(または自由に食べさせる) |
これで、猫が1日に必要なカロリー量を計算することができます。
キャットフードのグラム当たりのカロリー量は、食事によって異なります。
ペットフードのパッケージには、100gあたりのカロリー量(代謝エネルギー)が記載されているため、それをもとに計算しましょう。
1日当たりのキャットフード量は、
DER÷100gあたりのカロリー数×100
となります。
例えば、5kgの避妊済みの猫ちゃんであれば、100gあたり400kcalのキャットフードを1日どれくらい食べてもよいか?というのは、
RER=5×30+70=220であり、活動係数は1.2ですので、DER=220×1.2=264
となります。
100gあたり400kcalのキャットフードであれば、264÷400×100=66gをあげればよいと算出されます。
ただ、上記で算出されたキャットフード量は、あくまでも一般的な量であり、もちろん個体差があります。
太ってくる場合や痩せてしまうときなどは、適宜増減して対応しましょう。
ちなみに、猫の理想の体重は、『BCS』という指標にて評価します。
BCSは、Body Condition Score(ボディコンディションスコア)といい、肋骨の脂肪のつき具合と、腰のくびれ度合によって5段階に分けて判断します。
BCS3が標準であり、BCS4,5はウエスト部分にくびれがなく少し太っている状態、1,2は骨ばった印象があり、痩せています。
ご自身での判断が難しい場合には、動物病院の先生に確認をしてもらうようにしましょう。
ノルウェージャンフォレストキャットの食事回数とは?
猫は、そもそもちょこちょこぐいの子が多い傾向にあります。
そのため、上記で計算した量を1日で食べきれるよう、常にお皿においておくとよいでしょう。
まとめて食べる子については、朝と夜の1日2回程度で与えるようにしましょうね。
なお、離乳までは、1日6~8回程度、その後生後4か月齢ほどまでは、4~6回程度で様子を見てあげるといいですね。
ノルウェージャンフォレストキャットのおすすめのキャットフード3選
ノルウェージャンフォレストキャットは、からだつきがよく、運動好きで、長くて美しい被毛を持つことが特徴の猫種です。
そのため、これらを考慮したキャットフードを選ぶといいでしょう。
カナガン
カナガンは、イギリス最高級のグレインフリー(穀物不使用)キャットフードです。
本来肉食である猫にとって、タンパク質が豊富に含まれた食事はとても重要です。
特に、ノルウェージャンフォレストキャットの体の維持と運動量に対応するためには、タンパク含量の多いエサを選ぶといいでしょう。
カナガンは、タンパク質源として、チキンもしくはサーモンをたっぷり60%以上使用しています。
また、食物繊維とオリゴ糖を配合しているため、毛球症(胃の中に毛玉がたまってしまい、胃腸を傷つけてしまう病気)の対策もできそうですね。
ヒューマングレードの原材料の使用していることも、安心できるポイントです。
モグニャンキャットフード
低脂肪で高タンパクな白身魚を65%以上配合したキャットフードです。
からだによいとされる食事は、なかなか食べてくれないことも多いですが、モグニャンは素材本来の味を生かし、その食いつきの良さが特徴となっています。
小粒で、猫が好む『カリカリ』という食感を取り入れていることで、飽きにくく、飛びつくように食す子が多くいます。
グレインフリーで香料や着色料も不使用、オールステージ対応となっています。
ジャガーキャットフード
新鮮なチキンとカモの生肉を贅沢に使用し、また、サーモンやマスなどの魚もふんだんに取り入れた、『タンパク質』にこだわったキャットフードです。
動物性タンパク質は、約80%も使用されており、大型のからだを維持するノルウェージャンフォレストキャットにはおすすめのキャットフードと言えます。
もちろん、香料や着色料は不使用、グレインフリーであり、全年齢に対応した食事となっています。
【まとめ】ノルウェージャンフォレストキャットの食事量や回数、おすすめキャットフード3選
ノルウェージャンフォレストキャットは、大型で活発な猫種ですので、その食事管理は極めて重要です。
良質なタンパク質源をたっぷり含んだ、食いつきのよい食事を選ぶようにしましょう。
食事回数は1日2回程度とし、ちょこちょこぐいの子は、常にお皿に用意してあげましょう。
1日の必要カロリー量は計算にて出すことができますが、運動量や過ごし方などの個体差によって大きく異なります。
愛猫の食いつきやからだつきなどを見て、その子その子にあった食事内容を選ぶようにしましょう。
参考資料
- 左向敏紀,阿部又信,大島誠之助,徳本一義,百田豊,森昭博,臨床栄養学,interzoo,2015,p10-p11
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